頭を撫でてやると、気持ち良さそうな顔をした紅魅。

このまま紅魅の弱いとこ攻めたい。

「そーいえばさー、ふたりってデートとかしたことあんのー?」

と、楽斗が聞いてきた。

顔を合わせた俺と紅魅。

数秒間見つめ合うと、

「「ない」」

とハモった。

「あ!でも、前に自転車で展望台に連れてってくれたよね。あれってデートになる?」

「アホ。あれは俺が告白した日だろうが。まだ付き合ってないから、デートじゃねぇよ」

「……じゃあ、したことないか」

またクッキーを食べる紅魅。

「……するか?デート」