「っ……どうして、それ……」

「紅魅に初めてキスされたのも、その時。これだけ言えば……本人だってわかってくれるか?」

寂しそうに、でも、優しく笑うこの人。

「ほ、本当に、龍牙なの……?」

「うん。今は紅魅の父さんは海外にいて、紅魅は俺の家に住んでるんだよ。部屋もベッドも同じで」

「……え?じゃあ、私の彼氏って……龍牙?」

こくんっと頷いた龍牙。

待って……意味、わかんない……。

「頭……痛い」

なんか、身体も熱くて……。

ぐったり、してきた。

「大丈夫か……?薬のせいかもな……」

起きてられなくて、龍牙に身体を委ねた。