「花蓮!」

「この女を助けたきゃ、俺の玩具になれ!」

そう言って、注射器を上に上げる男。

花蓮……っ!

「3……2……」

「花蓮!」

「1……ゼロー!」

男が注射器を振り落としてく。

私はいてもたってもいれなくて、自由になった手足を利用して走った。

「「「「「紅魅!」」」」」

──ガッ!

私の首筋に、注射器が入った。

あ……目の前が、ぐらついてくる。

一瞬で抜かれ、その場に倒れた私。