「悪いが、俺の姫を返してもらおうか」

「あぁ?誰だてめ……っぐぁっ!?」

突然男が突き飛ばされて、私の身体は温かいなにかに包まれた。

見上げると。

「龍、牙っ……!」

「ったく!少し目を離すとこれだ!お前は俺のそばにいろ!」

安心感に包まれて、涙が流れた。

助けに、来てくれた……っ!

「このクソ彼氏!花蓮を返しなさい!」

「そーだよー。遊び人の俺でもさすがに無理やりは感心しないなあー」

「お前……ここでぶっ殺してやる!」

黒狼のみんなも、来てくれた……っ!

そう安心してるうちに、男は花蓮を人質にした。