「え?学校の外?なんかあったかな?」

なかったはず……。

「紅魅、いつも屋上だからわかんないよね!外には、中庭があるんだよ!」

と、言ってくれた晴夏。

へぇ……中庭。

「中庭って、広いの?」

「うん!私と楽斗も、ついさっきいたから」

「でも私、中庭どこにあるかわかんない……。晴夏、案内してほしい」

「了解!じゃ、行こ!」

晴夏は私の腕を掴むと、そのまま走った。

「え、待って待って!でも、花蓮……」

「そうだよ!ないがしろにしないで!」

と、走ってついてきた花蓮。

すると、晴夏がピタッと止まった。