「な、なんでもない……っ!」

なんて声が聞こえてきた。

俺も部屋に戻ると、優と楽斗にジト目で見られた。

「……なんだよ」

「いっやー?なんの用事だったのかなぁと思ってねー」 

ドサッとベッドに寝転がる俺。

「言うわけねーだろ。紅魅との秘密」 

「むっつりだな!そのうち紅魅に呆れられて嫌われて振られるぞ!」

「紅魅はむっつりな俺も受け入れてくれるんでね。残念だけどあいつが俺を嫌いになるなんてありえねぇぞ~」

紅魅は、本当に俺が好きだからな。

「でも俺、まさか紅魅があんな分かりやすいヤキモチ妬くとは思わなかったなー」

「だよな!本人全然気づいてねーけど。黒狼の奴らみんな口にしてるし!」