◇紅魅said◇

夜、私は晴夏と寝る前のガールズトークをしていた。

「ねぇ、楽斗に告白ってしたことあるの?」

ふたりとも枕を抱きながら、話している。

「で、できないよ……。楽斗、今も女の子と遊んでるしさ。私は楽斗の幼馴染みってだけで、脈なしみたいなもんだし……」

「じゃあ、ずっとそのまま……?」

私が聞くと、こくんっと頷いた。

でも、楽斗いつも晴夏のこと見てるし……。

脈なしなのかな……?

そんなことを思ってると、ふとポケットに入れてた貝殻を思い出した。

「あ、晴夏っ、貝殻渡すの忘れてた」

ポケットから貝殻を出すと、やっぱり綺麗なままで。

「渡してきなよ。どうせ男どもは起きてるだろうからさ」

「うん!」