この子は八代花蓮(やしろかれん)。

小学校の時に仲良くなって、ずっと一緒にいた子で……。

──私を、暴走族に売った子。

「なんで……ここにいるの?花蓮の家、違うでしょ」

「ここ、おばあちゃんが経営してるの。だけど腰を痛めたから、私が代わりに……」

「……そう」

「そう、って……冷たいのね。昔は紅魅もお世話になったじゃない」

冷たい、って……。

「だから?だからって、あなたに優しくする必要はないよね?」

「な、なによ……!紅魅なんか、暴走族に犯されたまま死んじゃえばよかったのに…!」

……内心、花蓮がそう願ってたことは知ってた。