倉庫に出ると、昼前ってこともあってすごく熱い。

「あっち……」

私はそっと、手を離した。

「おい、なんで手離すんだよ」

「暑いかなって……」

「暑いけど、手離したらもっと暑くなった」

そう言うと、また手を繋いできた龍牙。

なんで……こんなに優しいのかな。

「怒ってないの?」

「はっ?なにが」

きょとん、と本当にわかってない龍牙。

え……嘘でしょ?

「昨日のこと……」

「あぁ、別に。怒るもんでもねーだろ?紅魅が妬いてくれんの嬉しいし?」