◆龍牙said◆

「月城紅魅です。以上」

教室の教壇に立つ紅魅。

まさか同じクラスとはな。

おかげで、クラスの奴らはざわつき始めた。

「え、あれって薔薇姫……?」

「絶対そうだろ!やっべ……可愛い」

イラッ……。

「月城は窓側の一番後ろだ」

先生が席を言うと、紅魅は俺の隣に座った。

念願の再会……だけど、紅魅は俺のこと忘れてる。

そりゃ10年も経てば忘れ……いや、俺、忘れてないわ。

むしろ、ずっと想ってたし。