狼総長は薔薇姫に求愛&溺愛中

──ピー!

そんな合図がして、ケンカは終わった。

「残ったのは、黒狼!優勝ー!」

お互いにハイタッチしたり、肩を組んだりするみんな。

龍牙は私に向けて、無邪気な笑顔でピースを向けてきた。

ドキュンっ……!

な、なにこれ……胸、射抜かれた……。

「ちょ、今の紅魅見た!?紅魅に向けてだよ?あれ!」

「わ、わかってる……っ」

その場に座り込んだ私。

重症かも……。

「くーみ」

ひょいっと抱き上げられた。