私は龍牙の背中に乗った。

本当は歩けるけど。

リレーの前に騎馬戦終わったし、午後のケンカまで安静にしてよ。

「……私、龍牙の彼女ってことになるの?」

「まだちゃんと言ってなかったな……。俺と付き合ってください」

そう言う龍牙の耳は少しだけ赤くて。

「っ、はい……っ」

ぎゅーっと抱きついた。

「ってことで、MVPどうでもよくなったな」

「え、でも他の女の子が取ったら龍牙の彼女の座奪われるから無理。このまま全勝してやるんだから」

「あれ?彼女の座どうでもいいんじゃなかったんだっけ~?」

あ……そういえばギャルたちに言ったな。

「……あれ、嘘だもん。ずっとイライラしてた」