狼総長は薔薇姫に求愛&溺愛中

ピストルを鳴らす音で、一走者たちが走り出す。

私も待機するためスタンバイしてると、

「あっれ~?薔薇姫じゃーん」

と、ギャルリーダーが話しかけてきた。

「どーも。性悪女」

「それ、誰のジャージ?まさか……」

「そのまさか。言っとくけど、私負けたりしないからね」

ギャルリーダーは悔しそうな顔をすると、なにかを企む顔になった。

嫌な予感がしたとき、もう走る準備をすることになった。

「よーい……」

──パンっ!

私は全速力で走る。

ゴールまで中盤を切ったとき。