倉庫の中は静まり、私はじっと龍牙を見上げる。

「……体育祭」

「え?わっ……」

私の持ってたタオルを、私の頭にかけてきた龍牙。

おかげで、前が見えなくなった。

「ちょ、龍牙?離してよ……っ」

「……体育祭で、教えてやるよ」

え……。

そう言うと、龍牙の手が離れた。

タオルを避けると、もう龍牙はそばにいなくて。

私たちがいつもいる幹部部屋に向かってた。

その背中は寂しそうで……。

なんでか、胸が痛くなった。