この勝負は本田くんの勝利で終わった。
一番高い得点を叩き出した本田くんが私と菊池さんの拍手に照れくさそうにはにかんで応じる。その横で悔しそうに歯ぎしりする加藤くんがいた。
「ううっ、僕のほうが上手かったのに」
「まあまあ、もう終わったことだし。それに最下位にならなかったんだからいいじゃない」
菊池さんがちらと私を見る。その目には嘲笑の色があった。声にせずとも「あの歌は酷かったわねぇ」と思っているであろうことが推察できる。
勝者が菊池さんではなく本田くんだったのは不幸中の幸いなのかもしれない。
そんな言葉が私の脳裏に浮かんだ。もし菊池さんが私に命令する権利を得たら何を命じてきたかわかったものではない。というか想像するのも怖い。
ぞくりと背中に冷たいものを感じつつ私は苦く笑った。
一番高い得点を叩き出した本田くんが私と菊池さんの拍手に照れくさそうにはにかんで応じる。その横で悔しそうに歯ぎしりする加藤くんがいた。
「ううっ、僕のほうが上手かったのに」
「まあまあ、もう終わったことだし。それに最下位にならなかったんだからいいじゃない」
菊池さんがちらと私を見る。その目には嘲笑の色があった。声にせずとも「あの歌は酷かったわねぇ」と思っているであろうことが推察できる。
勝者が菊池さんではなく本田くんだったのは不幸中の幸いなのかもしれない。
そんな言葉が私の脳裏に浮かんだ。もし菊池さんが私に命令する権利を得たら何を命じてきたかわかったものではない。というか想像するのも怖い。
ぞくりと背中に冷たいものを感じつつ私は苦く笑った。

