判明した事実に目を丸くする。


2ヶ月前──新学期に入ってすぐ、学校にて健康診断が行われた。


毎年検査をしてくれるお医者さんや看護師さんは、各科のスペシャリストが集まる総合病院で働いていると聞いたことがある。



「そうだったんですか……すごいですね」

「いえいえ、すごいのは親ですから。ありがとうございます」



疑問が全て明らかになり、恐怖心が和らいで体の力がどっと抜けた。


まさか超お金持ちの超エリートな人だったなんて。
怖かったとはいえ、失礼な態度取っちゃった。



「すみませんでした。失礼な態度を取ってしまって」

「いえそんな。こちらこそ申し訳ありません。黙ってた僕が悪かったので謝らないでください」



礼儀正しく深々と頭を下げた沢村先輩。


先輩は悪くないです。何か良からぬことをするんじゃないかと疑ってしまった私が悪いんです。大変申し訳ありませんでした。


自分もつむじが見えるくらい、深く頭を下げた。