あと、目の下にうっすらクマができてて、少しふらついてた。

成績の問題なのか、お金の問題なのかはわからなかったけれど、心身共に疲弊しているんだなってのは感じた。


受験って、人生の中の一大イベントと言っても過言ではないくらい大変だから、新淵さんが悩むのも充分わかる。



「宗星にも相談はしたんですが、同性の意見も聞きたいなと思いまして。雨村さんなら、何をもらったら嬉しいですか?」

「えーと……そうですね……」



今までの誕生日の記憶を呼び起こす。


誕生日ケーキにプラス、小さい頃はおもちゃを買ってもらって、中学生あたりからは本と服に変わって……。

高校生にもなったら、もう物じゃなくて、お金が欲しいに変わった。これは両親の例だけど。


千冬と翼からは、お昼ご飯を奢ってもらったっけ。

3人でファミレスに行って、デザートまで奢ってくれたんだよね。

小学生の頃はお菓子の詰め合わせをもらったなぁ。


どっちも嬉しかったけど、相手が好きな人なら……。