「あ、また来たんだ。」


と声が。


「あ~、竹くんのファンね。で、どうしたの?」


「いや、不登校の人が来てびっくりしただけ。」


「私たちが何か思ったとでも?」


「自意識過剰過ぎ!」


次々に言葉を吐く。

私は一応言葉だけには強いんだよね。

だからわざわざこんなことでは折れないな。


「てか知ってる?」


「「何を?」」


「よく笑ってて、優しい人ほど、裏で何か抱えてるらしいよ。」


っえ……、それって、七瀬じゃん。


「それって碧くん?」


「うん。当たってて、怖いなぁ~と思うようになって。」


隠されてたら、嫌だもんね。

たとえ、片思いでも、両思いでも。

私だって怖いし、嫌だもん。


「……最近ずっと疑っちゃって『好き』って気持ちよりもそっちの方が勝っちゃって。」


「……うん。」


「どうしようっ……」


私もこうなっちゃうのかな、なんて。

のんきに考えてる場合じゃないと思うけどね。


「……え~っと、」


「やっぱり、大丈夫。」


「ほんとに?」


「うん。だから、私のことで悩まなくていいよ。」


優しいなぁ。


「「悩みがあるときはちゃんと私たちに言ってよ?」」


この2人も。


「うん!」


……七瀬がな~。

帰ってから聞こっかな、

言ってくれなさそうだし……

頑張って聞かないとな~。

と、考えながら今日の学校は終わった。