「ううん、謝らないで。太陽君はちゃんと助けてくれたんだよ。本当にありがとう」
申し訳なさそうな顔してる。
太陽君のせいじゃないのに……
「俺、ちゃんと伊鳥のこと守るから」
「ありがとう」
それから、陰口とか言われてたけど、太陽君のおかげか言われなくなってきた
呼び出されることもなくなったし、平和っていいよね……
朝起きると、今日は何故か怠くて。
でも、学校があるからちゃんと起きてる。
よし、行かないと……
制服に着替え、いつも通り学校へ。
でも、やっぱり体は変で。
着いても、ボーとしてしまう。
「どうしたの、伊鳥」
「ううん、何でもないよ」
そんな私の異変を由香ちゃんはいち早く気づいた。
さすが、由香ちゃん。
私のこと、よく分かってる。
それにしても、私どうしちゃったんだろう……
学校が終わっても、その怠さは続いて。
変だなと思いながらも、マンションに向かおうとすると……
「伊鳥!」
「太陽君、どうしたの?」
太陽君に話しかけられた。
もしかして、何かあるのかな……?
「俺、今日打ち上げがあるんだ。バレーの試合の時の。本当はもう少し前にある予定だったんだけど、全員の予定が合わなくてさ。だから、今日の俺分の飯はいらないから」



