「太陽君、頑張って!」
聞こえたかは分からないけど、頑張って声を張り上げたつもり。
すると、太陽君がアタックを決めていき、25ー23で勝った。
……よかったぁ。
結構ギリギリだったけど。
その後、太陽君と輝楽さんと一緒に帰って、太陽君を労った。
豪華なものをたくさん作って。
太陽君はそれをとても喜んでくれた。
太陽君のチームの優勝ということで、その日はお祭り騒ぎだった。
次の日、学校に行くと妙に視線を感じた。
何だろう……?
「あの子でしょ」
「確かに可愛いけどさ」
「ずるいよね」
ヒソヒソ話し声が聞こえてくる。
何て言ってるのか分からないけど、いいことではないことは確か。
クラスの中に入ってもそれは続く。
主に、女の子から。
居心地悪いな……
「由香ちゃん、私何かしたかな?」
「ううん、伊鳥は何もしてないわ。ただの僻みでしょ。気にしなくていいから」
僻み……?
どういうこと……?



