それから、太陽君は練習を頑張って続けてるみたいだった。
その成果が今日出る。
輝楽さんと見ることになったから、少しオシャレをして行った。
会場に着くと、まず思ったのは……
「大きい……」
だった。
こんな大きな会場で、太陽君は試合をするんだ。
絶対、緊張するだろうな……
そう思いながら中に入ると、中もとても広かった。
うん、すごい……
「うわ、あの子めちゃめちゃ可愛い!」
「声かけようぜ」
そう言ってた声も聞こえないくらい、私の方が緊張していた。
出るわけでもないし、私が緊張してどうするんだって話だけど……
「ねぇ、君1人?」
「俺らと一緒に見ない?終わったら、いいことしようよ」
すると、見るからにチャラい風貌の人に話しかけられた。
髪が金髪だし、不良みたい。
「あっ、えっと、1人というわけでもなくて……」
「えー、何?聞こえない。まぁ、1人ってことでいいよね!行こうよ!」
「うんうん、そうしよう」
人の話を聞くことができない人達なのかな……?
このままだとまずい。



