そんなことを言い出した咲に今度は苦笑いした。
次第に人が増えていって、バレンタインムードになってくる。
女の子は後ろから炎が見えるんじゃないかってくらい燃えていて、男の子はどこかそわそわしていて気になってるみたい。
そんな中、先生が入ってきた。
「ホームルームが始まりますよ。席に着いてください」
その声でいつも通りの日常が始まる。
先生には悪いけど、授業には集中せず他のことを考えていた。
今日はバレンタインだし、輝楽さんはチョコもらってるよね……
バイトとかでの輝楽さんの人気を思い出して、不安になってくる。
もらってないはずがないよね。
もし、なびいちゃったら……そんなことを考え出した私に自分で叱咤する。
ダメ、こんなことを考えちゃ……
輝楽さんは、今は私の彼氏なんだから。
でも、綺麗な女の人だったら、少しは……
こうやって、すぐにネガティブな方向に行ってしまう自分が嫌い。
輝楽さんに釣り合うようなものを持っていたらよかったのに……
そんなことを考えていると、あっという間に放課後になってしまった。
「じゃあねー、伊鳥!」
「またね」
私はすぐ教室を出て、太陽君のいる教室に向かった。
いるかな……?
太陽君がいる教室を覗いてみると、友達らしき人と話している太陽君がいてホッとする。



