「俺、最悪だな」
「えっ……?」
突然のその呟きにキョトンとした。
輝楽さんのどこが最悪なんだろう……?
「ごめん、伊鳥。これはどっちかといったら自分のためだ。伊鳥は俺のなのに、下心持って接してくる奴に我慢できない。嫉妬深くて、ほんとごめん」
嫉妬深くって……
ってことは、嫉妬したってこと……?
輝楽さんは少し落ち込んでるのに、浮かんでくるのは喜び。
他の人が普通どう思うのか分からないけど、私は嬉しい。
それだけ輝楽さんが私のことを好きなんだって実感できるから。
「謝らないでください。私は嬉しいです。私のことで嫉妬してもらえるのは」
ぎゅっと抱きついてそう言うと、輝楽さんもぎゅっと抱きしめ返してくれて。
「そんなこと言ったら、俺束縛彼氏になるよ」
「いいですよ、なってください」
前頼君にされた束縛。
輝楽さんにはされてもいいって思えるくらい、私は輝楽さんが好き。
「はぁ。伊鳥は俺を甘やかさない方がいいよ」
「そんなこと言って。輝楽さんはいつも私を甘やかすじゃないですか」
「俺の場合は付け上がるから」
「じゃあ、私を甘やかすのもやめてください。心臓に悪いです」
「それは無理。彼女には目一杯甘やかしたいから」
私のお願いは即却下された。



