「分かったら、どっか行ってくんない?」
気になる言葉があったけど、その男の人達は怯えたような顔をして去っていってしまった。
残ったのは、私と輝楽さんだけ。
「あ、あの、輝楽さん……」
「それで?何で、伊鳥がここにいるの?」
ま、まだ怒ってるみたい……
顔はしかめていて、不機嫌そう。
そんな顔を向けられた私は泣きそうになりながら答えた。
「忘れ物を届けにきたんです。太陽君に頼まれたので」
そう言って、おずおずと取り出し差し出すと、少し決まり悪そうな顔をして。
「あぁ、なるほど。ありがとう、伊鳥」
「い、いえ」
少し柔らかい表情になったから、ホッとした。
どうやら機嫌が直ったみたい。
「でも、伊鳥。もうこれから大学へは来ないでほしい」
そう思った後の言葉、これにはショックだった。
やっぱり、迷惑だったんだ……
「はい、分かりました」
迷惑かけちゃいけない。
もう来ないようにしないと……
「伊鳥……」
「神崎!」
「急に走って、どうしたのよ!」
輝楽さんの言葉を遮った、輝楽さんの名前を呼ぶ見知らぬ声。
輝楽さんの友達かな……?
可愛い系の男の人とボーイッシュな感じの女の人。
「柴田、此方」



