いじめが起こっていて、1番咲に負担がかかってたと思う。


先生に言われた通り私が支えなきゃいけなかったのに、しなかった。


全部、私が悪かったんだ。


「何で、伊鳥が謝るの?明らかに、私の方が悪いじゃん!伊鳥を裏切って酷いこと言って……なのに、何で?」


咲の方を見ると、苦しそうな顔をしていた。


「咲……」


咲は自分を責めてたの……?


私と同じような想いをしてきたのかな……?


「謝るのはこっち。ごめん、伊鳥」


今度は咲が頭を下げた。


咲が謝る必要なんてないのに。


「咲、顔を上げて。私、咲に対してこれっぽっちも怒ってないから。私ももう謝らない。だから、もうお互い謝るのはやめにしよう?」


咲が顔を上げたタイミングで、にっこりと咲に向かって笑いかけた。


咲は驚いたようにこっちを見ていたけど、同じように笑った。


「そうだね!」


こんな風に笑い合ったのは、いつぶりだろう……


「ねぇ、咲。前は断っちゃったけど、私咲と友達になりたい。親友に戻りたい……もう遅いかな?」


少し不安に思いながら、咲に聞いてみた。


咲はもうそう思ってないかもしれないから。


「それはこっちのセリフ。本当にいいの?」


「もちろん。私は咲ともう1度親友になりたいの」


「伊鳥は優しいね。本当に優しい。私も親友に戻りたいよ」