っていうことは、昔は輝楽さんのことが好きだったってこと?
「私か小学生の時なんだけどね。その時は好きだったの。輝楽兄のこと。輝楽兄って年上だし、同い年の子供とは違って大人っぽくて……今思えば憧れに近かった気もするけど。でも、ちゃんと恋だった。輝楽兄は私のことを意識すらもしてないって思ったら、結構すぐ諦めがついたけどね。もう好きじゃないよ!」
そうだったんだ……
でも、身近に輝楽さんみたいな人がいたら、そりゃあ好きになっちゃうよね。
「安心した?」
「えっ、まぁ少し」
「あっ、てことは輝楽兄のことが好きなんだね?」
ニヤッと笑いながら指摘され、顔が赤くなっていくのを感じた。
「伊鳥ちゃん、可愛い!」
「……可愛くないですよ」
「ふふふっ。それで、好きなんだよね?」
「はい、そうです」
もう認めてしまうしかない。
「キャー!頑張ってね、伊鳥ちゃん!」
「は、はい」
恥ずかしく思いながら頷いた。
1度は諦めた恋。
でも、今度は諦めずに伝えることができたらいいな……
まずは振られる覚悟をしなきゃいけないけど……
「そ、それより、料理をしましょう」
生暖かい視線に耐えられなくなって、中断させたのは私のくせに再開を促した。



