輝楽さんの言うとおり包丁持つの慣れてないのかな……?
少しヒヤヒヤしつつ、無事終わることを祈る。
「よし、できた!」
その切ってもらったものが少し不格好だったけど……とりあえず、安心。
「これ、どうするの?」
「えっと、鍋の中に水を入れた後で、野菜を入れてください」
「了解!」
水を入れた後、野菜をドバーッと入れたみたいで私に水がかかった。
「きゃっ……」
「あ、ごめん!」
「いえ、大丈夫ですから」
笑顔を浮かべて、やり過ごす。
思った以上に料理に慣れてないみたい。
でも、そこまでじゃない。
「うぅ、ダメダメだ!伊鳥ちゃん、ほんとごめんね!あの時から迷惑かけてばっかり!」
あの時が何を指すのか分かるけど……そこまで気にすることないのに。
「大丈夫ですから。気にしなくていいですよ……あの、あの時のことでちょっと聞いてみたいことがあって。紫織さんは嘘だと言ってましたけど、輝楽さんの恋愛感情を持ってないんですか?」
少し気になったことを聞いてみた。
「あはは、私って輝楽兄のこと好きなように見えるんだ!」
「あ、えっと……」
「まぁ、いいよ。さっきの質問だけど、昔はあったよ」
「えっ……」
昔はあった……?



