紫織さんが手伝うと言ってくれて、私はそれに甘えさせてもらうと……
「は?紫織が料理?」
「いや、絶対やめた方がいい!」
輝楽さんと太陽君は渋った顔をした。
どうしてだろう……?
「何でよ~」
「紫織、包丁すらほとんど握ったことないだろ?」
「それに、前母さんの料理手伝ってえらいことになったじゃん!」
「うっ、それは……」
うーん……
でも、多分大丈夫だよね。
そんなに難しい料理を作ろうと思ってるわけじゃないし。
手伝ってもらった方が私にはありがたい。
「きっと大丈夫ですよ。紫織さん、一緒にやりましょう?」
「やった!伊鳥ちゃん、優しい!」
輝楽さんと太陽君は心配そうな顔で見てくる。
紫織さんの腕前は知らないけど……そんなに酷いのかな?
いや、でも大丈夫だよね。
「さぁ、やりましょう」
とりあえず、気にせず紫織さんと台所へ。
「エプロンする?」
「あっ、持ってきてないです。だから、しなくていいですよ」
「了解!」
この家の家事をしなくなってそんなに経ってないけど、感覚は少し鈍ってると思う。
帰ったら、小夜さんが作ってくれてるし。
「伊鳥ちゃんとの共同作業だね!」
「そうですね」
紫織さんにはまず野菜を切ってもらった。
私はその間にご飯を炊くけど……
チラリと様子を窺うと、何とも危なっかしい。



