いつの間にか、君に恋していたんだ。



「あぁ。もう大学始まってるし、忙しいんだと思うな。さっそくレポートの課題があるみたいだし!」


「そっか」


今日で終わりだから、輝楽さんがいてほしかったなと思うのは私のわがままかな?


「なぁ、伊鳥。後で話したいことがあるんだけど」


「あ、うん。分かった。でも、今じゃダメなの?」


「ははっ。情けねー話だけど、まだ覚悟ができてないんだよ。だから、まだ無理」


何を話されるんだろうとは思うけど、きっと大切な話なんだよね。


それなら、太陽君の言う覚悟ができるまで待っていよう。


食事を作り終わる頃には、太陽君は覚悟ができたみたい。


すごく真剣な顔をされてるけど、何を話そうとしてるのか検討もつかない。


「俺さ……」


「うん」


そこで止まったけど、真剣さは変わらなくて。


「俺、伊鳥のことが好きだ」


まっすぐな視線で、力強い言葉。


言われた言葉が一瞬理解できなかった。


今、好きって言ったよね……?


あんなに人気者の太陽君がこんな私を好き……?


「あの、それって……」


「友達とかじゃないよ。恋愛としての意味の好きだし」


私の思考を読み取ったみたいで、私の言葉を遮って否定した。


「ごめん、私……」


「知ってる!伊鳥、輝楽兄のことが好きなんだろ?」