いつの間にか、君に恋していたんだ。



きっとそこに近いだろう。


まぁ、そんな相手がいても諦めるつもりは毛頭ない。


「ふふふ、青春ね。じゃあ、もう結構経ったし、聞いてみましょうか」


オーナーはそう言って、ドアノブを握った。


「伊鳥ちゃん、着替えた?入るわよ」   


返事を聞かないまま入った。


「あ、えっと……」


伊鳥ちゃんの姿が目に入って、俺は固まってしまう。


……可愛すぎ。


ここの制服を身に纏った伊鳥ちゃんは本当に可愛くて。


それに、いつもより綺麗で大人っぽかった。


女に対してこんなこと思ったことない。


伊鳥ちゃんだけ。


恥じらう様子も可愛くてしょうがないんだ。


「キャー!伊鳥ちゃん、可愛いわ!」


「えっ……ひゃっ!」


オーナーが伊鳥ちゃんに抱きついて、伊鳥ちゃんがバランスを崩す。


そこで助けれたらかっこよかったかもしれないけど、助けられなかった。


「いたたっ……」


「あ、ごめんなさい!大丈夫?伊鳥ちゃん」


「伊鳥ちゃん、大丈夫?」


ハッとして、俺は伊鳥ちゃんのところに駆け寄った。


手を差し出すと、自然と上目遣いになって。


……ヤバい。


ドキドキする心を何とか鎮める。


「大丈夫です。ありがとうございます」


そう言って、伊鳥ちゃんは笑った。