要領が悪いなりに頑張らないと……!
「ふふっ、その意気よ!じゃあ、裏口から入りましょう」
お店の裏口に回って、中に入った。
そこは、厨房へと繋がっていた。
「あ、オーナー!」
「せっかく私休みだったんですから、勘弁してくださいよ」
「もしかして、その子ですか?」
たくさんの人の視線を感じて、居心地悪くなって俯いた。
「そうよ。今日から入るんだけど、私の姪にあたる子よ。伊鳥ちゃん、自己紹介」
「あ、はい」
自己紹介するために顔を上げると、知ってる人の顔が会って驚いた。
輝楽さん……
向こうも驚いていて、一瞬見つめ合う。
まるで、私と輝楽さん以外の人がいないみたいな……
でも、すぐにハッとして自己紹介をしてないことに気づいて、慌てて自己紹介をした。
「私は琴月伊鳥です。バイトするのは初めてで、分からないことも多いですが、精一杯頑張ります。よろしくお願いします」
そう言ってから、頭を下げた。
「うわ、可愛いー!」
「性格よさそうな子でよかった」
「こちらこそよろしく!」
「よろしくねー!」
バイトの皆さん、正職員の方、皆が笑顔で私を歓迎してくれた。
ううん、正確には1人以外は、だけど……
内心、その人のことを怖いなって思ってしまった。



