「それは当たり前!あの2人有名だからな!いろんなところでモテてるし、話題にもなってるし。どっちもモテるけど、やっぱ兄の神崎輝楽の人気はエグいよな。うちのバイト先でも輝楽さんがいい!って言ってる奴多いし」
そうなんだ。
やっぱり、2人はモテるんだな……
その中でも輝楽さんは特にそうなんだね。
胸の中が少しだけモヤモヤしてる。
まるで、黒い霧が広がってるみたいな。
……輝楽さんがすごくモテるのは、もう目の当たりにしてるのに。
こんな気持ちになっても無駄。
輝楽さんは本当にかっこいいから。
私は隠しきれてなくて……
でも、由香ちゃんは知らないふりをしてくれた。
「伊鳥、輝楽先輩のスマホの連絡先消えちゃったんでしょ?どうせ、あの人せいだけど。今から輝楽先輩の家行ったら?」
「えっ、伊鳥ちゃん神崎輝楽の家知ってるの!?」
「もう、肇!話に入ってこないで!脱線するから」
「あ、ごめん」
うん、そうしなきゃだよね。
正直に話そう。
それに、気を遣ってあげないと。
由香ちゃんはきっとまだ肇さんといたいだろうから。
「うん、行ってくるね」
「また明日、伊鳥!」
「バイバイ、伊鳥ちゃん!」
「また明日、由香ちゃん。さようなら、肇さん」
教室を出て、輝楽さん達の家にマンションに向かった。



