肇さんは私を見つめて、クスッと笑った。
「由香の言ってた通り、伊鳥ちゃんは優しいな!」
「いえ、そんなことないです」
やっぱり、由香ちゃん私のこと話してるんだ。
なら、何で私に肇さんのことを話してくれないんだろう……?
もしかして、彼氏のことを話すのは恥ずかしいからかな?
でも、由香ちゃんだし……
「いや、優しいよ!俺に気を遣ってくれるんだから。大丈夫!確かにちょっと落ち込んだけど、そんなことで由香のこと嫌いになるわけじゃないから!」
……肇さんは、本当に由香ちゃんのことが好きなんだなぁ。
表情から伝わってくる。
由香ちゃんは肇さんのこと何一つ言ってこないけど、きっと肇さんのこういうところが好きなんだろうな。
「由香ちゃんのこと、大好きなんですね」
「おうよ!」
こういう恥ずかしがらずに言えるところもすごい。
ストレートに言うタイプなんだろうから、由香ちゃんとはある意味お似合いだ。
「お待たせ、伊鳥!って、何で肇がいるのよ!?」
「おお、由香!会いたかった!」
ちょうど由香ちゃんが来て、肇さんは嬉しそうな顔で由香ちゃんに抱きつく。
……失礼かもしれないけど、犬みたい。



