チャラい彼は、意外と一途



全然見えない。


でも、凍堂先輩と仲の良い佐野先輩がそう言うんだから、きっとそうなんだよね。


「おい、佑都。余計なこと紗奈ちゃんには言うなよ」


さっきの爽やかな笑顔とは一変して黒い笑みを向けてるのを見て本当なんだと驚いてしまった。


「はいはい、分かってますって」


佐野先輩は肩をすくめてやれやれと呆れたような顔で頷いた。


このやりとり、何なんだろう……?


なんか、引っかかるけど。


その間、紗奈ちゃんは不思議そうな顔をしていた。


「よし、律も揃ったことだしお弁当食べようか」


お弁当を広げたけど、必然的に紗奈ちゃんの隣が凍堂先輩。


そして、私の隣が佐野先輩になった。


紗奈ちゃんの好きな人が凍堂先輩なら、邪魔しない方がいいかなと思うから。


「ふゆちゃんが僕の隣に座るなんてね。もしかして、律と紗奈ちゃんに遠慮してるの?」


「まぁ、そうです」


正直に言ったらそうだから頷いた。


「なるほど。ふゆちゃんって優しいね」


「別に優しくないですよ」


私が優しかったら、いちいち嫉妬なんてしない。


私は萌ちゃんと友達という立場にいながら、湊君のこととなると嫉妬してしまうんだから。


私って面倒くさいよね……