「まぁ、いいや。これ以上話しても無駄だし。じゃあ、頑張ろうね」
先輩が去っていって、球技大会が始まった。
憂鬱な気持ちを抱えたスタートになった。
ここの球技大会は全校でやるんだ。
1学年6クラスある。
男女別れて、バレー。
まず、1年は1年で、2年は2年で、3年は3年で、それぞれ優勝のクラスを決めるんだ。
それで、その優勝したそのクラスの1年と2年が試合をして、その勝った学年と3年が試合をするんだ。
まぁ、だいたいは3年生が勝つみたいだけど。
でも、稀に1年とか2年が勝つこともあるんだって。
総合優勝をしたら、豪華な賞品がもらえるからって皆張り切ってる。
最低で3回試合があるんだよね。
「次、私達よ。ふゆ、勝つわよ!」
「うん、勝てるように頑張るね」
燃えている紗奈ちゃんに少し笑って頷いた。
紗奈ちゃんと同じチームだから、よかったよ。
相手のクラスはバレー部3人。
勝てるといいけど……
少し不安に思いながら、試合はスタート。
紗奈ちゃんと先輩に教わったことを思い出しながら、できることをした。
レシーブやサーブを練習の時より断然上手くできた。



