そう言いながら、湧き上がる嫌な感情。
本当に嫌だな……
私が知らない湊君を見ることができることに嫉妬してる。
こんな感情で萌ちゃんと接したくないのに……
もういっそ、この想いを封印できたらいいのにな……
「ううん、私はそんなに知らないよ。って、長話になっちゃったね。柳樂さん待ってるだろうし、もう話すのはやめなきゃ。ごめん、ふゆちゃん引き止めて。お礼言いたかっただけだから」
「ううん。あ、萌ちゃんって今日湊君と一緒に帰るの?」
「ううん、帰らないよ。今日、用事があるから。じゃあね、ふゆちゃん」
「うん。じゃあね、萌ちゃん」
萌ちゃんは軽やかな足取りで、昇降口のところへ。
……私も行かなきゃ。
昇降口に着くと、紗奈ちゃんが待ってくれてた。
「ごめん、紗奈ちゃん!」
「ううん。さっき、中村さん見たわ。もうすぐふゆが来るだろうと思ってたから」
怒りもせず、ちゃんと待ってくれてる紗奈ちゃんもいい人だよね。
スリッパを脱ぎ下駄箱に入れ、靴を取り出した。
それを履こうとしたところで……
「ふゆ」



