「久隆君と仲良くなったの?」
「うん、友達になったの」
嬉しくて頬が緩みまくっているただろう私に、不安そうな顔をされた。
「どうしたの?」
「気をつけてよ、ふゆ。久隆君って、なんか嘘くさいっていうか……猫かぶってそうっていうのかしらね。それに、悪い噂もあるの。なんか、心配なのよ」
「大丈夫だよ。ただの噂でしょ。でも、一応紗奈ちゃんの言うとおり気をつけるから」
この時は分かってなかった。
だから、軽く流してしまったんだ。
紗奈ちゃんの言葉をちゃんと信じきれてなかった。
「あ、ふゆちゃん!」
この声は佐野先輩じゃない。
あの子の声だ。
「萌ちゃん!」
そこには、にっこりとした笑顔を浮かべている萌ちゃんが立っていた。
なんとなく、後ろめたさを感じる。
それは、私が彼女でもないのに、勝手に看病したから。
それに、最後……それを思い出すと、自分が嫌な子だと再認識してしまう。
萌ちゃんと合わせる顔がないよ。
「柳樂さん!少しだけふゆちゃん借りてもいい?」
「どうぞ」
「ありがとう!」
「じゃあ、ふゆ。下駄箱で待ってるから」
紗奈ちゃんが行ってしまって、萌ちゃんと2人きり。



