チャラい彼は、意外と一途



キス、しようとしてたなんて……萌ちゃんには絶対言えない。


そもそも、湊君に浮気の罪を着せるところだった。


そんな最低なことをしようとした私が嫌になる。


……顔向けできなくなるところだった。


はぁとため息を吐いて、自分の部屋に入った。





朝起きて、いつも通り学校へ。


「ふゆ、おはよう!」


「おはよう、紗奈ちゃん」


紗奈ちゃんに挨拶するけど、考えているのは別のこと。


……湊君は、あれからどうだったのかに?


ちゃんと治った……?


私は湊君の親なのかと思ってしまうほど、心配してしまう。


「どうしたの?ふゆ、なんか心ここにあらずって感じだけど」


そんな私を不思議そうに見つめてくる紗奈ちゃん。


「ごめんね。昨日、湊君熱で学校を休んでたみたいで、先生にプリント持っていくように頼まれてお見舞いに行ったの。あれから治ったのか心配で……」


最後の行為は省いた。


わざわざ言う必要がないと思ったから。


「そうだったのね。そういえば、そんなこと5組で聞いたな。看病してあげたの?」


「うん。本当は萌ちゃんの役目なんだろうけど」


「そんなの関係ないでしょ。ふゆは檜山君のことが好きなんだから」


「それ、あまり言わないでね。伝わってしまったら、大変だから」


「はいはい」