放課後になって、佐野先輩が私を迎えに来た。
「ふゆちゃん、行こ」
「はい」
そうしたら、やっぱり視線を感じるもので……
「ほんとどういうこと!?」
「やっぱり、一ノ瀬さんなの!?」
「分かんねぇ」
「別れたら噂になるはずだよな。2人共人気者だし」
不思議で仕方ない様子。
そうだよね。
私もそこにいたらそう思うと思う。
「ごめんね、ふゆちゃん。別れてなかったから、迷惑かけちゃって」
悪意のある視線を送られたりする。
多分、佐野先輩はそのことを言ってるんだろう……
「大丈夫ですよ。迷惑なんてかけられてませんから」
本当なら怒ってもいいのかもしれないけど、怒りは不思議と出てこなかった。
「ふっ、ありがとう。この騒ぎをおさめるためにも早く萌に話つけないとね」
「ですね」
佐野先輩が言っていた場所には、もう萌ちゃんが来ていた。
私達が来たことが分かると、こちらを向く。
その時見えたその顔は覚悟を決めている顔だった。
「佑都。それに、ふゆちゃん」
何を言われるのか分かってるみたい。
って当たり前か。
こんな騒ぎになってるんだもん。



