チャラい彼は、意外と一途



「涙目でした?」


「うん、そうだよ。あれ、男にはすごく効くから、他の男にはしないでね。できれば、僕にも」


「えっ、何でですか?」


気持ち悪かったのかな……?


可愛いって言った癖に……


「可愛すぎて、本当にヤバイから」


「えっ……」


また顔が熱くなった。


もう、佐野先輩は……


「さっきから可愛いばっかりですね」


照れ隠しで、あえて冷静に言ってみるけど……


「うん。だって、ふゆちゃんはマジで可愛いから。ふゆちゃん以外の人を可愛いとは思わないくらい、僕はふゆちゃんに夢中だよ」


甘い言葉で対処してくる。


もう、無理……


「そ、それより、佐野先輩の気持ちまだ聞けてないです」


恥ずかしくなって話をそらすと、佐野先輩もそれが分かったからか少し笑った。


「ふゆちゃん、分かってるでしょ。でも、確かに萌と付き合ってからは自分の気持ち話してないもんね」


そう言って、一旦間を置いて……


「僕はふゆちゃんが好きだよ。萌と付き合っても、結局忘れられなかった」


その言葉で胸がいっぱいになる。


改めて聞けて、涙が溢れてきた。


「よかった……嬉しいです」


ぽろぽろ溢れ出てくる涙。