だから、佐野先輩が萌ちゃんのことをもう好きになっててもおかしくないのに……どうして、そんなにきっぱり言い切れるんだろう?
「俺は佑都のことよく知ってるから。佑都は寂しさのせいで女遊びを始めた。それをふゆちゃんは知ってるよね?」
「はい、知ってます」
実際、家に言ってその話を私は聞いた。
「女遊びしてた佑都がふゆちゃんのためにやめた。それだけ、ふゆちゃんに本気なんだよ。俺が今まで見た中で、佑都が本気で好きになったのはふゆちゃんだけだった。付き合ったと諦めようとしても、佑都の性格的にそう簡単に吹っ切れるわけがない。萌ちゃんと付き合ってるのは、ふゆちゃんのことを忘れるためだと思うよ。まぁ、今度は大事にしたいって気持ちもあったんだろうけど。でも、本命はふゆちゃんだよ」
それは憶測。
本人に聞いてみないと、真意は分からない。
でも、凍堂先輩が言っているように私のことをまだ好きなら……
「ありがとうございます。私、結局逃げてたんですよね。でも、ちゃんと聞きます。佐野先輩の気持ちを。そして、私の想いを伝えようと思います」
「そうこなくっちゃ。じゃあ、言っとくよ。場所は定番の中庭にしようか。放課後行ってね」



