チャラい彼は、意外と一途



その隙間から覗いてみると、かすかに見えたシルエット。


2人いて、あれは多分佐野先輩と萌ちゃん。


普通なら聞こえない距離だと思うけど、声が大きいからか内容が聞こえてきた。


「佑都先輩、私佑都先輩のことが好きなんです」


萌ちゃんの告白。


胸のドキドキが止まらない。


佐野先輩はなんて答えるんだろう……


不安が入り混じりつつ、そこで耳をすませた。


「萌。もしかして、湊君を振った理由はそれ?」


「うん。私、佑都先輩……ううん、佑都のことが好きだって気づいたの。ねぇ、私達よりを戻そうよ」


驚いたのは、萌ちゃんが敬語を使わずに話していたことと呼び捨てで呼んでいたこと。


どういうこと……?


付き合ってた時はそう呼んでたってことかな?


敬語もなしで。


その次の言葉に耳を傾けた。


「萌、僕は前に萌に振られたはずだけど」


「また好きだと思った瞬間に付き合おうって都合良すぎるよね。でも、本当なの。私、もう1度佑都と付き合いたい」


「ははっ、まさか萌にまた告白されるとはね」


どう答えるの……?


私は隠れたまま、注目をしていると……


「私は佑都のことをよく知ってる。家のこともちゃんと……!」