チャラい彼は、意外と一途



授業を普通に受け、そのままお弁当を食べる時間に。


「ふゆちゃん!」


佐野先輩がまた私達のクラスに来た。


「今度は何の用ですか、佐野先輩」


意識しまくってるから、なるべく距離を取って落ち着き払った声を取り繕う。


「一緒にお弁当食べようと思って」


「えっ、でも私紗奈ちゃんと……」


紗奈ちゃんの方を見ると、意外にも佐野先輩に賛成した。


「ふゆ、一緒に食べてきたら?」


「えっ」


いつもと違う。


いつもなら、そんなこと言わないのに……


どうして……


「私ね、律先輩と食べる約束してるの」


嬉しそうにそう言ったのを見て、納得してしまった。


そうだったんだ……


紗奈ちゃんと凍堂先輩、本当に進展してるんだなぁ……


嬉しい反面、寂しさも感じた。


「だから、ふゆと食べれないの。どうしようかと悩んでたけど、ちょうどよかった。佐野先輩、ふゆに変なことしないでくださいよ」


「変なことが何か分からないけど、もちろんだよ。紗奈ちゃんも楽しんできてね」


「どうも。じゃあね、ふゆ。また後で」


軽やかな足取りで行ってしまった。


「僕達も行こうか」


「……はい」