チャラい彼は、意外と一途



私には、怒りと嫉妬に歪んだ顔で睨んできた。


「うん」


「へー、佑都の趣味変わってるね。こんなちんちくりんのどこがいいの?私の方が美人だし、スタイルもいいからお似合いでしょ?」


確かにその通り。


事実だけど、やっぱり傷つく。


佐野先輩もそう思うよね。


「いくら女の子の麗奈ちゃんでも、その言葉は聞き捨てならないな」


前に聞いたような低い声。


私はびっくりしてしまって、レイナさんは少し怯えたような顔をしている。


「ふゆちゃんは本当に可愛いよ。僕みたいなのが好きでいてもいいのかって思うくらいにね。ふゆちゃんのことは僕の一方通行だよ。片想いなんだから、ふゆちゃんを悪く言うくらいなら僕を悪く言って。僕はふゆちゃんのことが好きだから、そんな理由でふゆちゃんを傷つけるなら僕は女の子でも許せないよ」


私を庇うように前に立ってくれた。


やっぱり、佐野先輩の方が優しいよ。


今朝みたいに胸の奥が熱くなった。


「ふん、もういいよ。佑都のことなんてすぐ忘れられるんだから。バイバイ、佑都」


今度は怒ったような顔をして、去っていった。


変な空気。


……ううん、1番変なのは私だ。


ドキドキと胸が高鳴り、顔は熱い。


明らかに、佐野先輩を意識してることが分かる。


そんな顔を隠すようにうつむけた。