チャラい彼は、意外と一途



「いろいろなのありますね」


「そうだね」


ぬいぐるみ、水族館にある生き物のお菓子、文房具、飾り物。


たくさんの物があった。


「ふゆちゃん、このイルカとペンギンだったらどっちが可愛い?」


佐野先輩はイルカとペンギンのぬいぐるみを持って、どっちが可愛いかと聞いてきた。


「どっちも可愛くて選べません」


「なにそれ、可愛いね」


「何言ってるんですか?」


意味が分からない。


ただどっちも可愛くて選べないと言っただけなのに……


佐野先輩はやっぱりおかしいんだ。


そうしている間に制服が乾いたみたいだから、お菓子を買った後で取りに行った。


水族館の服は袋に入れて。


「あ、僕ちょっとトイレに行ってくるね」


「あ、はい。分かりました」


佐野先輩が行ってしまい、1人になった。


佐野先輩を待っていると……


「うわーん、お母さん!」


子供の泣き声が。


見てみると、男の子がしゃがみ込んで泣いている。


どうしたんだろう……


もしかして、迷子かな……?


その男の子の方に近寄って、私もしゃがみ込んで聞いてみた。


「どうしたの?迷子?」


「うっ、ヒクッ……うん。お母さんとはぐれちゃった」