湊君のことで泣いてしまった翌日。
佐野先輩は本気だということが分かった。
噂だけど、今片っ端から女の子と縁を切ってるらしい。
山口さんとも別れたと聞いた。
「この噂未だに信じられないんだけど、これふゆのためなんでしょ?」
「えっ」
紗奈ちゃん、何で分かるの?
「佐野先輩、まぁまぁ、分かりやすいから。私は嫌だけど!女の子と縁を切ってるならふゆの彼氏でもまだいいって思えるわ」
彼氏でもいいって……
私はよくないよ。
「それにしても、昨日何かあったの?」
「あ、うん。それは……」
昨日の出来事を包み隠さず話した。
「なるほど。ふゆ、大変だったわね」
優しく撫でてくれる紗奈ちゃん。
「うん」
「檜山君のことはどうするの?」
「分からない。でも、諦めようって簡単に諦められるほど軽い気持ちじゃないから」
「ふゆは本当に一途ね。でも、恋っていうのは分からないわよ?突然好きになってしまうこともあるんだから」
まるで経験したことのあるような言い方だった。



