チャラい彼は、意外と一途



これ、絶対ブカブカになる……


「ありがとうございます」


ここは素直にお礼を言って、入らせてもらった。


佐野先輩に教えてもらったお風呂に入る。


……あったまる。


冷えた体に熱がじわじわ戻っていく。


それから、数分浸かってあがった。


お風呂から出て、服を着てみると……やっぱり、ブカブカ。


こんなのでいいのかな……?


「佐野先輩、お風呂あがりました」


「ん」


佐野先輩は私を見た瞬間固まった。


な、何だろう……


「佐野先輩?」


手を目の前で振ると、我に返ったみたい。


「これは予想以上だね。やばい」


「何がですか?」


そう聞いても答えは返ってこなかったから、諦めた。


「そういえば、お母さんやお父さんはいないんですか?」


あまり人が住んでるって感じがしない。


「忙しいからね」


どこか寂しそうな顔をした佐野先輩にドキリとする。


何で、こんな顔をして……


「あのね、僕の両親は会社の社長なんだ。それぞれ違う会社のね」


急に喋り出した佐野先輩。


でも、ここに寂しそうな表情をした理由がる。