チャラい彼は、意外と一途



少し距離が開いてるのに違和感を感じたけど、一緒に帰っているから結局は仲が良いことに変わりない。


何故か、これ以上見ちゃいけないって本能で悟った。


でも、そらせずにいたら……私は見てしまった。


湊君と萌ちゃんがキスしているのを。


途端に胸が苦しくなる。


……やっぱり、辛いものは辛いな。


湊君とキスをしている相手が萌ちゃんでも……


ポロッと溢れる涙。


全然止まってくれない。


まるで、今降ってる雨みたいに。


何で、私はこんなにも運が悪いんだろう……


そんな時、優しい声が私の上から聞こえてきた。


「雨にそのまま打たれてたら風邪引くよ?」


ショックで傘をさしていなかった私に、傘を向けてくれた。


「また泣いてる」   


何で、こんな時に会ってしまうんだろう……


これで、2回目。


「……佐野、先輩」


佐野先輩を見ると、困ったような、それでいて優しい表情をしていた。


「あーあ、ずぶ濡れになっちゃって。それに、下着も透けてるし」


えっ……


下を見てみると、確かに下着が透けていた。


その瞬間、急いでばっと胸元を隠す。