私は手をギュッと握り締めながら俯く事しか出来なかった。
…お願いだから、私の心が揺らいでしまう前に。
陸「話くらい聞いてやれよ、理央。」
はっと顔を上げると入り口に陸玖が立っていた。
理「陸玖…。」
陸「なあ理央、このまま逃げてるだけじゃあ何も進まねえだろ。涼たちも前に進む為にここまで来たんじゃねえの?」
前に、進む?
理「別に私は…。」
陸「それにこの状況だ、翼たちにも話すいい機会だと思うぞ。」
…ッそうだった。
こうなってしまった以上、翼たちにはちゃんと話さなければいけない。
ーーーー私のこと、そして過去を。
理「…分かった。翼、急にごめんね。全部、話すから…涼たちを上に連れて行ってもいい?」
私は今までずっと後ろで何も言わずに待っていてくれた翼に言った。
翼「…ああ。分かった。」
理「ありがとう。」


