「ほら、心配も無くなったことですし早く僕のそばにきてください。いつも神社で隣に座ってるじゃないですか」
「え、なんか常木さん酔っ払ってる?」
どう考えてもいつもの常木さんとは違う。なにがと言われれば、こうだと断言できる自信はない。
もっというと、不思議に満ちた人なので元からこんな感じだったかもしれない。
「おかしなこと言いますねえ。飲酒してから大学に来る人なんかいませんよ。僕は全くのシラフです」
「そ、そう?」
なんとなく警戒しながら隣に腰掛ける。
今日に限っては私の方が意識しすぎなのかもしれない、と思った矢先。